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フォトグラファー相沢亮さんが「raytrek XV」で写し出す、オールドテイストで暖かい風景

フォトグラファー | 相沢亮さん

  • #写真

会社員からフォトグラファーに転身した相沢亮さん。広告写真からSNSを活用した写真イベントまで幅広く活動しています。シティスケープを中心に、見慣れた日常の風景を鮮明に切り取りオールドテイストで仕上げる作品には、懐かしくて暖かい独特の空気感があふれています。

昼下がりの光と影が演出する穏やかな空気感。

今回は、普段ノートパソコンを持ち歩いて編集作業をしているという相沢さんに、ハイスペックなデスクトップ型パソコン「raytrek XV(レイトレック・ エックスブイ)」で製作を体験していただきました。作品へのこだわりと、それを実現するための製作環境について伺いました。

持ち前の営業マインドで活動の場を広げるフォトグラファー

クリエーターとしての経歴を教えてください。

2020年1月からフリーランスのフォトグラファーとして活動しています。企業で営業職についていましたが、趣味で始めた写真をSNSにあげるようになってから、徐々にお仕事をいただくようになり、独立しました。

独立後すぐにコロナが広まってしまうというタイミングで大変でしたが、段々と地方へ撮影に行くことも増えています。

相沢さんはシティースケープを多く撮られている印象がありますが、地方での撮影も積極的にされるのでしょうか。

旅の写真も好きなので、これからは徐々に旅の仕事にシフトしていきたいと思っています。

旅というと、これまではインスタ映えする観光地に関心が集まっていたと思うのですが、それ以外にも素晴らしい場所はたくさんあります。そういった地方の魅力を写真を通して発信することにより、色んな人が動いてくれるようになればと思っています。

そのためにクリエーター同士でコラボしたり、観光地と一緒に利益を生み出すwin-winな形で仕事をしていくことを考えています。たとえばエンターテインメント施設と協力して、お客さんを呼べる仕組み作りのような仕事も挑戦中です。

エンターテインメント施設といえば、2021年2月にサンシャイン水族館・展望台で新しい企画をされていましたね。

僕も含めて10人のフォトグラファーが、写真を通してサンシャイン水族館と展望台の魅力を伝える企画でした。コロナ禍で集客が難しい中、先方がSNSを使ったプロモーションを考えていたところに、フォトグラファーが集まって協力させていただいたものです。

おかげさまで多くの反響をいただきました。これからさらに、他県の人がどれだけ足を運んでくれるかも検証していく必要があると考えています。

大事にするのは撮影の瞬間、感動をそのまま表現する

相沢さんの作品には、独特の優しい空気感がありますよね。

主に都会の風景を撮っていますが、暖かい空気感を持たせて懐かしい雰囲気を作り出すことで、オールドテイストな仕上がりにしています。

僕は埼玉県出身で、学生時代に東京に来たのですが、東京の景色を見ると昔の思い出を振り返りたくなるんですよね。そんな懐かしさを表現したいと思っています。

その世界観を表現するために、作品作りで大切にしていることは何でしょうか。

写真の表現方法はいろいろあると思いますが、僕は景色との出会いを大切にしたいので、撮影する瞬間を大事にしています。自分が純粋に惹かれたものを撮ることこそが何より大切ですし、その瞬間にこそ僕なりの暖かくて懐かしい空気感が表れると思っています。

編集も、その景色から受けた感動をそのまま表現したいので、Lightroom Classicで色味を調整して、できるだけ見たままの色合いを再現するようにしています。フィルム写真を現像するような感覚でしょうか。もちろん人物の場合は肌の修正をしたり、写真の中に消したい部分がある時はPhotoshopを使ったりもしますが、基本的にはLightroomだけで編集を終わらせる作品も多いです。

出会った景色の美しさに色を揃えにいくような感じなのですね。レタッチには平均どのくらいの時間をかけているのでしょうか。

1枚につき15分程度ですが、被写体にもよりますね。広角で撮ったシティスケープなど、細かい要素が多い写真のレタッチには時間がかかります。

良質な作業環境が、作品の質も時給単価も上げていく

旅の仕事も多くなってきたとのことですが、どのような環境で制作しているのでしょうか。

作業場所は、自宅が7割、カフェやファミレスが3割です。撮影に出かける時でもメールの確認や写真の納品などの必要があれば合間を見つけ、Wi-Fiの使えるカフェなどでノートパソコンを使って作業します。

旅の仕事の時には移動距離が多いので、乗り物に乗っている間にノートパソコンで作業をすることもよくあります。でも実は乗り物に酔いやすいので、移動中の仕事は結構ハードです(笑)。

普段ノートパソコンを使っていて気になることはありますか?

写真の読み込みのスピードが遅いことですね。旅先の撮影では、その都度いらない写真を消していくので、最終的に300枚ほどなります。それをメモリーカードを使って読み込ませますが、途中で固まってしまうこともよくあるんです。読み込んでいる間は他の編集作業ができないので、それが非効率的だなと感じています。

相沢さんの使われているNikon Z7は画素数も約4500万画素と、新しくて性能の良いカメラなので、お持ちのパソコンではスペックが追いついてないのかもしれません。

このノートパソコンは4年前に購入したものなので、そうかもしれません……。今は読み込みを始めたら、しばらく待つのがルーティンとなっています。メモリーカードを差し込んだら「さあ、着替えて顔を洗おう」みたいな。

今回raytrekのパソコンを使って頂きましたが、その問題は解消されましたか?

今まで写真の読み込みに5分以上かかかっていましたが、raytrekだと1分もかからずに終わりました。書き出しも早くて、Lightroomで編集して50枚ぐらい書き出したのですが、これも一瞬で終わったので驚いています。

編集中の動作も、自分のノートパソコンだと10〜20秒くらいかかっていたのですが、すぐに反映されるので、テンポよく進められました。結果的に、作業工程が全体的に短縮できて、作業後の睡眠時間の確保にもつながるので、raytrekを使ったら時給単価が上がるんじゃないかな?と思いました(笑)。

性能の良いパソコンは時給単価を上げるというのは、嬉しいですね。ところで今回は、デスクトップPCと共に、27インチモニターもお使い頂きましたがいかがでしたでしょうか。

大画面だと見え方が全然違うんですね。今まで見えてなかった細かい部分やノイズがはっきり見えて、自分の現像は甘かったんだと気付きました。

これはraytrekで編集してみた空の写真で、ノイズの除去と写真のシャープさのバランスを見ながら編集していく必要があったのですが、画面が大きいと作業を進めやすかったです。いつものノートパソコンだと、全体のバランスとノイズの確認ために、写真の拡大と縮小を繰り返していた作業でした。

夏の夕暮れに見た茜色の雲の波。

大きいモニターだと細かい部分の確認も楽ですね。

この美術館の写真もraytrekで編集しましたが、大きなモニターで見ると、ピントをもう少し奥まで合わせてシャープ感を出した方が良かったなと気づきました。これはF値(絞り値)6.5で撮ったのですが、8ぐらいまで絞っても良かったかもしれないです。こういった気づきは次の撮影時に活かせるので、結果的に作品の質が上がるなと実感しました。

陽が傾く頃に出会った偶然の三原色。

モニターがとても良かったので、金銭的にも手を出しやすいモニターだけ先に買い換えようかなと思ったんです。でも、今のパソコンのスペックだとせっかくモニターを購入しても、動作が遅くなって扱いづらくなってしまうと友人に言われました。

仰る通り、ハイスペックな外付けのモニターを活用するなら、それに見合ったグラフィックボードが必要になります。お手持ちの周辺機器に適したパソコンを導入して頂くのがおすすめです。

やっぱり、モニターを買うならパソコンも一緒に新調したいですね(笑)。今回、カメラを買うのも大事だけど、制作環境を整えるのも同じくらい大切だと気付かされました。良い環境で作業をすれば、作業効率も作品のクオリティも上がるし、自分の成長も感じられました。写真編集に適したパソコンとモニターを手に入れるということは、自分の作品の質を上げていくのにとても大切なことだなと思います。

機材詳細

モデル:raytrek XV(レイトレック・エックスブイ/デスクトップ/一部カスタマイズ)

OS:Windows 10 Home 64ビット

CPU:Intel Core i7-11700K

メモリ:32GB※

グラフィックボード:NVIDIA GeForce RTX3060 12GB

ストレージ:512GB

※メモリ16GB→32GBへカスタム

代表的な構成の一例です。当ページの掲載内容は、在庫等の都合により予告なく変更、または終了となる場合があります。

相沢亮さんPROFILE

早稲田大学院中退後、2017年にカメラに出逢い、2020年より東京を拠点にフリーランスフォトグラファーとして活動中。メーカータイアップ、企業案件や広告撮影、雑誌への寄稿・記事の執筆等、活動の幅を広げる。近年、地方創生や観光PRに力を入れる。2021年6月現在SNSフォロワー約8万人。2021年2月に写真家としてのインタビュー記事が朝日新聞WEBメディアwithnewsおよびYahoo!JAPANで公開された。