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フォトグラファー佐藤航平(C_FLAT)さん「raytrek XT」でストレスフリーな編集環境を

フォトグラファー | 佐藤航平(C_FLAT)さん

  • #写真

建築設計の世界からフリーのフォトグラファーに転身した、佐藤航平さん。作品の幅は多岐にわたり、建築写真からポートレイト、スタジオ写真まで幅広く撮られています。光を読み取りセンス良く切り取られた作品からは、被写体に込めた思いが伝わってくるようです。

ファッションポートレート作品。自然に存在する光の境界を使ったコントラストが楽しい1枚。

今回は、そんな佐藤さんに「raytrekXT (レイトレック エックスティー)」で写真の編集をしていただきました。使い心地はどうだったのでしょうか。普段の制作環境や作品にまつわるこだわりなど、お話を伺いました。

建築業界から転身。持ち前のバランス感覚で被写体を捉える

クリエイターとしての経歴を教えてください。

今年の4月から、フリーのフォトグラファーとして本格的に活動を始めています。大学では工学部建築科から大学院まで行き、ハウスメーカーに就職して商品開発から建築設計まであらゆる仕事を経験しました。

写真を始めたのは、6年前です。仕事は転勤が多かったのですが、最初の勤務地だった大阪から山口への転勤がターニングポイントになりました。新しい土地で知り合いもいない毎日だったので、趣味としてNikonのD5300というエントリー向けの一眼レフカメラを買って、好きな建築物の写真を撮り始めたのが始まりですね。

普段はどのような作品を撮られているのでしょうか。

いま一番楽しいのは、スタジオ撮影です。モデルさんの撮影だけでなく、ライティングを組んで行うブツ撮りも楽しいですね。

あと、いつもカメラを持ち歩いているので、街を歩きながら、瞬時に構図を決めて撮るスナップ写真も好きです。なんでも撮りますし、それがこの先何かに活きてくるかな、と考えています。

幅広いジャンルの撮影をされているんですね。そんな中で、どの作品にも共通するこだわりはありますか?

建築畑出身ということもあってか、写真撮影のエンジニアリングのようなところに惹かれています。さまざまな要素を組み合わせて作品を作るための設計と言ったら良いでしょうか。

光やモチーフを読み取り構図を整えて撮ることに興味があるので、アートというよりは、科学技術やデザインのような捉え方で写真に取り組んでいるような感じがしています。

その中でも、構図はとても大事にしています。建築を考える時にも使われるプロポーションという考え方があるんです。自分が気持ちいいプロポーションを自然と覚えて、それに合わせて構図を決めて、四角いフレームに収めている感じです。

スナップ的に切り取った日常風景。構図の気持ちよさを追求した。

これから挑戦していきたいジャンルや作品はありますか?

そうですね……自分の弱点かなと思うこともあるんですが「私ならではの作品を撮るぞ」という気概はあまりないです。それよりもまずは、求められたことを丁寧に、正確に打ち返せるようになることを目指すべきかなと思っています。

将来的には、自分の持ち味を活かせるようなファッションの撮影をしていけたら嬉しいです。これまで建築、スナップ、そしてスタジオでモデル撮影をしてきましたが、人を撮るのであれば、その人がどこにいて何を着ているのかとか、撮影に至るまでの背景まで含めて撮りたいと考えています。被写体をきちんと理解した上で撮影をしたいという思いがあるのかもしれません。

ストレスのない環境で編集のクオリティを安定させたい

普段はどのような環境で作業されているのか教えてください。

作業は基本的にノートパソコンで、スマホはほとんど使いません。特に最近はコロナ禍で外出は控えているので、家で作業をしています。今使っているのは去年買ったもので、値段が手頃でスペックがちょうどいいと思ったノートパソコンです。

最近、自分の書斎みたいな作業スペースを作り始めました。お借りしたraytrekのデスクトップパソコンも、この書斎に置いて使っていました。実は一緒にお借りしたBenQのモニターがとても良くて、自分でも購入してしまったんです。

BenQのモニターはドスパラで購入できる商品なので今回一緒に体験頂いたのですが、気に入って頂けたようで良かったです。作業環境を作る上で重視していることはありますか。

スピードの向上ですね。たとえば人物の撮影で500枚ほど撮った場合、色味などを調整しながら100枚程まで絞るのに3時間程、そこからレタッチをすると半日から1日がかりの作業になります。だからストレスなくスピーディーに作業を進められることが、一番大事。そのために必要な機器があれば増やしていきたいと考えています。

これまで写真編集でストレスを感じていた点や、クリエイターとしてマシンに求めることを教えてください。

ノートパソコンを使って作業をしていると、ディスプレイが手元と近いので、どうしても猫背になって姿勢が悪くなることがストレスでした。モニターとキーボードを使うことで、自分に合う形で調整できたので、疲れにくくなったと感じています。

先ほど書斎を作っている話をしましたが、作業スピードの向上だけでなく、クオリティを安定させるためには、ベンチマーク、つまり基準となる制作環境を整えた方がいいかなと思っていて、そのためにもデスクトップパソコンの必要性を感じ始めたところです。

写真の編集を赤っぽい照明の下で行うと、目が慣れてしまって編集した写真は青が強くなるとか、作業する環境によって変動があります。だからいつも同じ環境で同じモニターを使うことで、クオリティを安定させるのが目的です。

コスパ良く「ちょうどいいパソコン」を買えば、もっとカメラに投資できる

今回raytrekで編集作業していただいたと思うのですが、編集した作品を紹介していただけますか。

1枚目は、建築家の友人による物件の竣工写真です。竣工写真って、水平垂直にバシッと撮るのが基本なのでそれを踏まえながら撮ります。でも作り手が気持ちを込めた部分を見つけて、そこも切り取って撮影するようにしています。作った人の気持ちを読み取って伝えることは、写真を撮る上で大切にしていることでもあります。

今回編集したのはお風呂場の写真です。外がテラスになっていて、光が差し込んでいたので「朝風呂に入ったら気持ちよさそうだな」みたいな幸せなイメージで撮りました。

2枚目は、ヘアメイクアーティストさんと一緒に作った作品です。アイサロンをされている方だったので、きっと目元を撮るだろうと考えてマクロレンズを用意していきました。現場で作品を拝見したらフローラルな雰囲気だったので、ライトも柔らかい光に調整して撮ったものです。

レタッチでは、トーンがきちんと出るように気をつけました。このようなアップの写真はやはり毛穴の処理やくま消しでレタッチ量も多くなるので時間はかかりました。特にくま消しは一番ハードにレタッチしています。

この時は、Lightroom Classicである程度のトーンを作り、あとはレイヤー4枚ぐらい使って、ゴミとり、ぼかし(ガウス)、明るさの調整をしたと思います。

編集作業をしてみて、raytrekデスクトップパソコンの使い勝手はいかがでしたか?

デスクトップは、ノートパソコンに比べてスムーズに動くので安心感がありましたね。やっぱりデスクトップは良いなと実感する、良いきっかけでした。

たとえば今日持ってきた写真の他にも、3500枚ぐらいの高画素機で撮ったデータを、raytrekで現像しています。写真ファイル自体は外付のSSDに入れて、カタログ(写真のデータベース)だけパソコン本体に持ってくる使い方をしました。デスクトップだと連続で使っても快適に動くし、途中でカクカクする感じもなくて快適なんです。

あとは、ノートパソコンって長時間連続で使っていると、熱くなって苦しそうな音を出すじゃないですか(笑)。ノートパソコンのように熱や音の心配もいらないので、安心して作業を進められました。

raytrekのデスクトップを体験して頂いた今、佐藤さんが考えるクリエイターに必要なパソコンとはどんなものでしょうか?

僕は、パソコンはブランドやハイスペックなことよりコスパの方が大事だと思っています。カメラって、機材投資でどんどんお金がかかりますから。必要なスペックさえ揃っていればいいって考えると、raytrekはかゆいところに手が届くと感じました。メモリ16 GBとグラフィックボード6GBで十分ということも多いと思います。

デザインもハイエンドの雰囲気がありつつシンプルで、スペックもちょうどいいしコスパも良くて、センスいいなと思いました。

ありがとうございます。最後に、パソコンの購入を考えているクリエイターのみなさんへ一言お願いします。

raytrekを1週間使ってみて感じたのは、手頃な値段でありながらクリエイターに寄り添ったスペックだということ。ストレスなく快適に写真を編集できました。クリエイター界隈ではまだraytrek というブランドを知らない人も多い印象ですが、安心して購入の選択肢に入れていいのではと感じました。

自分が本当に必要かどうかよくわからずにハイスペックで値段の高いパソコンを買うよりも、コスパの良いものを買って浮いたお金で、たとえばストロボを一灯買うことをお勧めしたいです。必要なものにどう投資するかは、真剣に考えるべきだなと改めて思いました。

機材詳細

モデル:raytrek XT(レイトレック エクスティー/デスクトップ/一部カスタマイズ)

OS:Windows 10 Home 64ビット

CPU:Intel Core i7-11700

メモリ:32GB※

グラフィックボード:NVIDIA GeForce RTX3060 SUPER 6GB

ストレージ:512GB

※メモリ16GB→32GBへカスタム

※インタビューで登場したBenQモニターは、パソコン通販サイト「ドスパラ」で購入できます。

代表的な構成の一例です。当ページの掲載内容は、在庫等の都合により予告なく変更、または終了となる場合があります。

佐藤航平(C_FLAT)さんPROFILE

建築系の会社員から転身した、異色のフォトグラファー。作品は、建築会社時代に培われたセンスを活かし、バランス良く気切り取られた構図が特徴。光を読み、被写体のコンテクストまで表現する写真がファンを惹きつける。記録として価値があり絵として美しい写真を目指して、人物撮影を中心に建築・フード・商品撮影等、幅広い分野で活動中。