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藤ちょこさん

藤ちょこさんがraytrekで描いた“チェスの駆け落ち劇”
イラストや制作機材への「こだわり」、今後の展望を聞いてみた

イラストレーター | 藤ちょこさん

  • #イラストレーション

藤ちょこさんがraytrekで描いた“チェスの駆け落ち劇”―イラストや制作機材への「こだわり」、今後の展望を聞いてみた

自己紹介をお願いします。

イラストレーターの藤ちょこと申します。普段はライトノベルの挿絵だったりソーシャルゲームのイラスト、VTuberのキャラクターデザインなど色々なジャンルでイラストのお仕事をしています。

いつごろからイラストレーターの道を志されたのですか? イラストを描き始めた理由や、イラストレーターを目指すことになったきっかけがあればお教えください。

物心つく前からイラストを描いていて、親の話だと2歳か3歳の頃からおもちゃに落描きしていたそうです。ですので“絵を描き始めたきっかけ”と言うものはなくて、気がついたら描いてました。イラストレーターを目指したきっかけについては……実は始めから目指していたわけではないんですよ。

子どものころはどちらかというと漫画家を目指していて、技法書を読んで独学で学びながら雑誌に投稿などしていました。それと並行して、漫画のカラー作画の練習も兼ねてイラストを描いていたので、「せっかく描いたんだから誰かに見てほしいな」と思い、イラストの雑誌投稿もしていました。

そして掲載されたイラストを見てくださった編集の方から、小さいイラストカットのお仕事をいただいたことがありまして。「漫画以外にもイラストを描いて生きていく道もあるんだな」と気付いて、そこから「イラストレーター」という職業を目指しましたね。

普段の作業環境を教えてください。

お貸しいただいているraytrekのPCと、Cintiq 24HDというワコムさんの液タブを使っています。

道具へのこだわりや、選ぶ際に重要視している点などはありますか?

もともとアナログで絵を描いていたため、やはり“キャンバスが広い方が描きやすい”と考えています。なので大型の液タブが一番しっくりきますし、個人的にはこだわっています。自宅で使っている24インチのサイズが手に馴染んでいますので、大きい物が好きですね!

raytrekを使用していて、制作や制作環境で変化したことはありますか?

マシンパワーが強いので、作業中に「こんなことをしたら処理が重くなっちゃうかな」と心配することがなくなりました。最近のお仕事で1万ピクセルくらいのイラストを制作する機会があったのですけど、その際も軽々と作業できて、凄さを実感しましたね。

あと、クリスタ(CLIP STUDIO PAINT)でイラストを描くときに“タイムラプス映像”を録画する機能があって、これがなかなか高負荷だったりするのですが、気楽に使用できるようになりました。

10年くらい前と比べると、今は必要とされるイラストのサイズが大きくなってきていて。昔はソーシャルゲーム用のイラストでも、スマホ自体の解像度が高くないから、必要とされるサイズもそこまで大きくなかったんです。

だけど今はスマホの解像度が上がりましたし、タブレットユーザーも増えたので、大きめのサイズのイラストの制作を承る機会も多くなりました。こういうときにも、サクサクと作業できるPCはありがたいですね。

1万ピクセルの作品とは、どのようなものでしょうか?

巨大なイラストの一部を切り取っていろいろなサイズで展開する、というお仕事でした。ですので必然的にオリジナルのイラストはサイズが大きくなりましたね。「動くかな?」と不安になったのですけれど、raytrekはサクサク動いてくれて、ハイスペックPCの恩恵を感じられました。

raytrek4Cシリーズのデザインや性能に関する感想などをお教えください。

箱から出した第一印象では、「デザインがカッコよくなったな」と思いました! シンプルなデザインで、すごくいいですね。パソコンの見た目が良いと部屋に置いていてテンションが上がります。

今回の制作では、ワコムの液晶タブレットも使われていましたね。そちらはどのような感触でしたか?

今回メイキングに使わせていただいたものは最新機種とあって、めちゃくちゃ描きやすかったです! モニターの解像度も凄く高くて拡大しなくても細かいところが見えますし、色味の再現度もすごく高いです。

自宅では「Cintiq 24HD」を使っていますが、今回の27インチの液タブでも違和感がなく、解像度の高さに感動しました。

全体的なまとまりやディテールなど、イラストのどういったところに気を配られているかお聞かせください。

その2つで言えば、両方とも大事にしたいですね。引きで見ても「おっ」と寄せられる強さがあって、拡大しても見飽きない面白さがある絵にしたいなと考えています。ですので作業中は頻繁にイラストを拡大・縮小して、全体を確認しつつ細かい描き込みをして……引いて寄ってを繰り返しますね。

今回制作されたイラストのテーマについてお聞かせください。

チェスにおける「白のクイーン」と「黒のナイト」の駆け落ち劇をイメージしています。ロミオとジュリエット的なストーリーを想像していただければ……! 両方とも擬人化してしまうとパッとそれが伝わりにくい……というか、単なるカップルの絵に見えてしまうので、あえて黒のナイトはチェス駒のまま描いてみました。

ちなみに、背後の花はウォールフラワー(駆け落ちのエピソードが名前の由来となった花)をイメージしています。

特にこだわった部分はどこになるのでしょうか?

これは普段の制作でもこだわっているところですが、白や黒は無彩色なので、そのまま描くとどうしても色味が単調になってしまいます。そうならないように、なるべくたくさんの色を隠し味的に使い、白と黒がテーマカラーであっても、カラフルさを感じる画になるよう意識しました。

また、黒のナイトのチェス駒の透明感もこだわりポイントです!

「インテル Blue Carpet Project」でPCの貸し出しを受けられていらっしゃいますが、こういった取り組みの印象についてお聞かせください。

お話をいただいた時、それまで使っていたPCが数年経って買い替え時かなと思っていたタイミングでしたので、「ぜひぜひお借りしたいです!」という感じでしたね(笑)。

「インテル Blue Carpet Project」ではたくさんのクリエイターさんが集まるコミュニティが形成されていますが、他のクリエイターさんとの対話や連携する機会などはあったのでしょうか。

交流会などのご案内は頂いているのですけれど、タイミングがなかなか合わなくて、まだ参加できていないんですよ。これからそういう機会があったら、ぜひ参加したいと思っています。交流会の様子などをメールで頂けるのですが、すごく楽しそうですね!

私自身あまりイベントに出ないので、同じイラストレーターとして活動してる方などと交流出来たら面白そうだなと思っています。

「インテルBlue Carpet Project」ではクリエイター育成にも力を入れています。クリエイターを目指す若者に向けてメッセージをお願いします。

今は、昔と比べてチャンスを掴みやすい時代になっていると思います。作品をどんどん作って、その作ったものを外に出していくことでチャンスが広がっていきます。作るだけじゃなく外に発信することを大切に活動していってもらいたいですね。

今後の展望を教えてください!

今年は東京と大阪で個展を開催させていただいたのですけれど、引き続き展示会などでイラストを発表できたらいいなと思っています。

そういった展示で使うイラストは、印刷サイズが大きくなります。そこでraytrekのPCを使いながら、今まで以上に大きいサイズで細かく描き込んだようなイラストを展示してみたいですね! あとはPCの性能を活かして、自分のイラストでループアニメーションを作ってみたり、タイムラプス系の動画などを制作してみたいです!

機材詳細

モデル:raytrek 4CXV

OS:Windows 11 Home 64ビット

CPU:Core i7-13700F

メモリ:16GBメモリ

グラフィックス:GeForce RTX 4060 8GB

ストレージ:1TB NVMe SSD

raytrek 4C

周辺機器機材

液晶タブレット:Wacom Cintiq Pro 27

機材協力:Wacom

藤ちょこさんPROFILE

藤ちょこさん

千葉県出身、埼玉県在住のイラストレーター。
ライトノベルの挿絵や、ソーシャルゲームイラスト、Vtuberキャラクターデザイン等
様々なジャンルで活動中。