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フォトグラファーしふぉんさん「raytrek R5-CA」で繊細なパステルカラーを表現

フォトグラファー | しふぉんさん

  • #写真

幻想的な赤外線写真がSNSで一躍話題となったフォトグラファー、しふぉんさん。大学卒業後に就職するも、写真への探究心を抑えきれずにフリーランスのフォトグラファーに。

パステルカラーが印象的なシティースケープやミニマルフォトなど、風景を独特の感性で切り取った構図と色彩感覚は、見る人をどこか遠くの世界へ連れて行ってくれるような作品です。

朝焼けの見える駅で切り取った風景。パステルの世界観に引き込まれる1枚。
人の目には見えない“赤外線”を捉えるカメラで撮影。日常と非日常の入り混じる幻想的な作品。

爽快感の中にあたたかな優しさを感じられる表現が得意なしふぉんさんに、ノートパソコン「raytrek R5-CA(レイトレック・アールファイブ シーエー)」を使っていただきました。作品づくりのこだわりと、パステルカラーの世界を生み出す制作環境について、お話を伺いました。

「なんでも撮りたくなっちゃう」好奇心が新しい表現に

カメラを手にしたきっかけを教えてください。

2018年の8月頃に大学に入って自由に使えるお金ができて、友達と旅行に行く際はじめてミラーレス一眼レフを買いました。そこから急にハマってしまって、一人で都内へ撮影に出かけるようになりました。カメラを始めて3年間で、どんどん写真にのめり込んでいきました。

しふぉんさんは新しい作風に積極的に挑戦されていて、好奇心が強いイメージがあります。

好奇心は強いと思います。美しい作品を見ると、自分でも挑戦してみたいという気持ちが湧いてきます。カメラ以外にも色々なことに興味があって、たとえば、スカイダイビングも1回挑戦してみたいと思ったりしています。

風景写真を多く撮られていますが、風景に対してずっと興味があったんですか?

そうですね。今思い返すと、家族旅行中にもひとりで風景をスマホで撮っていて、家族に置いていかれた記憶があるので、昔から風景を撮るのが好きだったのかもしれません。東京に出てきた頃は、地元では観られない夜景や建物にテンションが上がりっぱなしでした。

パステル×ミニマルの延長線で始めた赤外線写真

パステルな色使いの空と対比的な人工物を、ミニマルな感性で調和させた作品の数々は、多くの人の共感を集めた。

2020年になってから電線や建物の一部を切り取ったミニマルな写真も多く撮られるようになったと思います。これはどのように生まれたのでしょうか?

それまでの写真はシティスケープをメインテーマにしていました。ですが、コロナの影響で東京に行くことができず……撮影場所が限られてしまったので、近所で撮るようになりました。家の近くで撮れるものを探していく中で、このスタイルが生まれました。

もともと建築物が好きで、“整っている”ミニマルな写真に惹かれていたことと、身バレする要素を排除したかったこともあり、より一層ミニマルな作風になっていったのもあります。

空の色合いが、とても印象的ですね。

実は似たような作風の写真は以前から撮っていたのですがLightroomを使いこなせず、思うようなパステル調を表現できていなかったんです。コロナ禍で時間がたくさんできたので、作品を何度も編集するうちに自分の理想に近づけることができました。

ミニマルな風景写真から、赤外線写真にはどのように移っていったのでしょうか?

Instagramで外国の方が撮った日本のイメージで、パステル調のイラストのような不思議な写真に目が止まったんです。そこでプロフィールを見てみると「IR(赤外線)」と書いてあって。

ちょうどその頃、ミニマルな写真を撮りながら、パステルの色味を追求していた最中でした。なので、パステルカラーな表現の延長として赤外線写真にも挑戦してみようと。ちなみに、赤外線専用カメラはレンズ付きで、2万円でフリマアプリで購入しました。

最近は通常のカメラと赤外線カメラの2台をぶら下げて、撮影に出かけています。赤外線写真はまだまだやってみたい要素があるので、引き続き追求していきたいです。

今後、新たに挑戦していきたい表現などはありますか?

いまはコロナの影響で難しいですが、旅先の写真をもっと撮りたいです。昨年、2泊3日で8人の写真家が香川県にフォトツアーに行く企画に参加したのですが、それがとても楽しかったので、また機会があれば参加したいと思っています。

様々な表現に挑戦しているしふぉんさんですが、どのような環境で写真の編集をしているのでしょうか?

編集は基本的にスマホで行っています。SDカードリーダーで写真をスマホに取り込んで、そこでセレクトしたものをLightroomで編集しています。多いときには、1日1000枚以上をスマホに取り込んでいると思います。

スマホでそんなに大量の写真を編集されているんですね!

SNSでの投稿がメインなのと、撮影したらその場で現像したくなっちゃうので、枚数が多くてもスマホで編集してしまいます。

特に埼玉に住んでいたときは東京から1時間かけて帰宅するので、電車のなかで取り込んで編集するのが楽しみでした。長い時間撮影しているときは、夕日を待っている間などにも編集しています。

PC環境の方が編集しやすい場面もありませんか。

たしかにスマホでは画面が小さくて難しいときはあります。そもそも4年前に買ったパソコンが写真編集をするにはメモリの容量などが足りず、あまりに遅かったので、スマホで編集するスタイルが定着してしまいました。

書き出しもスマホでされているんですか?

仕事で撮影したものは最終チェックにパソコンを使うので、そのまま書き出してデータを送ることもあります。やっぱりスマホの画面だと、センサーに付いたゴミを見つけたり、色が破綻していないかを確認したりするには小さすぎますね。

でも普段は書き出しまでスマホでやるので、200枚くらい書き出そうと思うと、寝る前に書き出し作業を始めて朝起きたら終わっている、みたいな方法をとっています。

書き出し速度はクリエイターにとって大事だと思うのでスピードの検証もしました。今回お貸し出ししたraytrek R5-CAは、350dpiで2500万画素の写真であれば、書き出しは理論上2分半くらいで終わるかと思います。

そんなに早いんですね!(笑)

大画面で、自分の作品と新鮮な気持ちで向き合う

普段はスマホ派のしふぉんさんですが、raytrek R5-CAで編集作業をしてみてどう感じましたか?

いつも見ている画面が小さいので、15.6インチの画面で見ると「こんな写真だったんだ!」と驚きました。

画面が大きいおかげで、写真の中にゴミがたくさん見つかりました。raytrekでの編集作業は、ゴミ取りに結構時間をかけていたかもしれません。スマホより大きいサイズのモニターで見るのも重要なんだというのは新しい発見でした。

もうひとつ驚いたのは、画面サイズが大きいのに本体の重量が思ったよりも軽かったことです。これなら持ち運びもそこまで苦にならなんじゃないかなと思えました。

実際にraytrekで編集して頂いた作品をご紹介いただけますか。

1枚目は、隅田川の永代橋からの写真になります。昨年の11月か12月に撮ったものですが、このあたりの高層マンションの風景が好きで、たまに訪れる撮影スポットです。反対側からはちょうどスカイツリーが見える場所になっています。

この日は晴れていたので、長時間露光を昼間にやってみたいと思って出かけました。最初は芝浦あたりで三脚立てて撮影していたのですが、三日月がきれいだったので、月が見える場所をアプリで探して、この場所を選びました。

2枚目は、通っていた大学の裏にある田んぼで、去年の夏に撮影しました。入道雲など雲が綺麗なときは、家からよく自転車でこのあたりに行って撮影してました。まわりに何もない田んぼに、ミラーや標識、送電塔などをアクセントとして入れて構図を切り取るのが好きでした。

この写真はどのような編集を加えているのでしょうか?

編集作業はLightroom classicで、カラーミキサーなどを使って彩度と輝度を変更したり、色相を微妙にシフトさせたり、色ごとに細かく調整しています。

具体的には、空の色をちょっと懐かしさを感じるような水色に、雲の白の美しさを出すように意識しています。あとはミラーに写った田んぼの緑は、彩度と輝度を落としています。最近は、緑の彩度と輝度を落とすことが多いですね。

パソコンでの編集作業、操作感などはいかがでしたか?

全体的に動作もスムーズで問題なく作業できました。昔購入したパソコンが写真編集するのには十分なスペックではなかったことからパソコンでの編集を避けてきたのですが、今回使わせて頂いたraytrek R5-CAはサクサク動いて作業にストレスを感じませんでした。

あとは、キーボードのタイピングの感覚が気持ちよく、作業している感覚があるのも、パソコンならではの良さだなと思いました。

普段はスマホでの操作に慣れていらっしゃると思うので、raytrekでも快適に作業して頂けたようで嬉しいです。

実際にクリエイター向けPCで自分の作品を編集できる機会はなかなか無いので良い体験でした。パソコンに限らず、何かクリエイティブのためのツールを購入するときは、可能な限り実際に触って操作感を確かめることは大切だなと思いました。

機材詳細

モデル:raytrek R5-CA(レイトレック・アールファイブ シーエー/ノートPC)

OS:Windows 10 Home 64ビット

CPU:Intel Core i7-10875H

メモリ:32GB

グラフィックボード:NVIDIA GeForce RTX3060 6GB

ストレージ:1TB NVMe SSD

代表的な構成の一例です。当ページの掲載内容は、在庫等の都合により予告なく変更、または終了となる場合があります。

しふぉんさんPROFILE

佐賀県出身、東京在住のフォトグラファー。”なんでも撮りたくなっちゃう人”として、シティースケープやミニマルフォトをメインに様々なジャンルに挑戦している。自粛期間に近所で撮影できるミニマルフォトに目覚め、2020年夏には赤外線写真を始める。一貫して"誰が見ても気持ちのいい写真"をテーマとして、構図や色にこだわった写真を撮影。中でも「パステル×ミニマルフォト」は講座を行うなど特に力を入れている。